立体の入試問題が難しいと感じられるのは、なぜ、でしょうか?
その理由は、・・・
立体の入試問題を解くには、先ず、空間における直線と直線、面と面、直線と面の位置関係(平行、距離、垂直、ねじれの位置など)の理解、そして、それらを活用する力が必要です。
ところが、その単元は、1年生の学習内容で、塾等で学ぶ機会がなければ、ほとんどの人は、3年生の入試の時期まで学習することがないので、理解した内容を忘れ、それを活用できる状況にないからだと思います。
では、どうすれば、立体の入試問題を解くことができるようになるのでしょうか!
今回は、その攻略ポイントを、特に、苦手な人に視点をあて解説します。
Ⅰ.立体は平面で考えることで,基本的な図形の性質が利用できるようになる。
・正方形、正三角形、二等辺三角形、直角三角形、直角二等辺三角形、長方形、正方形、台形、ひし形、円、等の性質。
・平行、垂直、ねじれの位置、錯角・同位角、等の性質。
そして、「三角形の合同・相似条件の利用」につながる。
◎問題解決へ向けて、アイデアがつながり、空間図形の問題ができるようになる!
Ⅱ.線対称な図形(立体)の性質等を利用できる力を身に付ける。
・軸の左右に合同な基本図形、合同な立体、さらに、相似な図形、相似な立体ができる。
・軸は、「折り目」、「切り口」を考えることが多い。
・例えば、赤線で切ると、合同な立体ができる。
・合同とは、対応する面、角、辺がすべて等しい。
・相似とは、形が同じで大きさが違う図形。(同じ場合もある:合同)
・相似比「1:2」とは?
・対応する角の大きさは、等しい。
・対応する辺の長さは、2倍になると考えると、簡単に分かる。
・「高さ」も2倍であることに、気付く力を身に付ける!
○比の式・A:B=C:Dを利用すれば、複雑な数値の問題もできる。
Ⅲ.体積は、底面積×高さ → 底面と高さが決まれば、体積は求めることができる。
・したがって、複雑な問題では、底面積と高さに着目する!
・立方体、直方体:底面積×高さ
・三角錐、円錐:×底面積×高さ
※複雑な立体:三角錐+三角錐、三角錐+直方体 等のアイデアも必要。
○次の「四角錐の体積は等しい」という見方を身に付ける。
・なぜなら、底面積と高さがそれぞれ等しい。
・頂点をA面上で、どこに移動させても、高さは一定。
・「等積変形する」というアイデアを身に付ける。
・面積や体積の大きさを変えずに、求めやすい図形に変形する。
その際、「底辺」「底面積」と「高さ」に着目する!
次に、辺と辺、面と面、辺と面の平行・垂直等の位置関係をつかむ。
・下の直方体で、高さ(赤線)は等しい。
・難しい立体の問題でも、互いに平行な直線、互いに平行な面、垂線の関係に着目すれば、底面と高さを必ず見つけることができる。上図がその基本です。
以上のような基本的な見方を,簡単に考えている,見落としているから,難しい問題ができないと思います。
それでは,問題に取り組んでみましょう。
必ず,印刷し,解答をかきながら,スラスラできるようになるまで繰り返し取り組んでください。必ず,出来るようになります。よんで終わりは,×です。